第3回【 理念night 】開催レポート

2019年3月8日、理念づくりにまつわるトークイベント『理念night』が開催されました。
主催は、理念づくりを専門とされている、ココロイキ代表 大野 幸子 氏。

第3回目となる今回は、過去最高の参加数!
平日の夜にも関わらず36名の方にご参加頂きました!

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スピーカー

池村税務会計事務所 所長
池村 尚弘 氏

有限会社森田洋蘭園代表取締役
森田 健一郎 氏

株式会社イキカタ
代表取締役 飯尾 彰悟 氏

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大野 幸子 氏(以下、大野):
このイベントは、理念づくりを通して出会った挑戦者の想いを届けることや、理念をつくることの可能性についてお伝えしたくて開催しています。軸が定まると、人は目の色も行動も、周りへの影響力も格段にアップします。ぜひ挑戦者の想いに耳を傾けながら、ご自身のことも考える時間にしていただけましたら幸いです!

まず始めに簡単な自己紹介と、ご自身の理念についてご紹介下さい。

池村 尚弘 氏(以下、池村):
私は今、五反田で10名ほどの税理士事務所を経営しています。元々は外食産業4年、アパレル業4年で勤務していたので、税理士としては少し珍しい経歴かもしれません。

大野さんには、“これまでの人生を振り返り、今後の人生を力強く歩むための言葉” をお願いしました。

ー池村氏の理念ー

いつ如何なる時も最期まで
仲間を支え、仲間と共に。

どちらかというと、会社の理念というより「人生理念」ですね。

とくに「支え」という言葉が入っているところが気に入っています。なぜなら、16歳の時に父が病気で他界してから、ずっと家族の支えになりたいという思いがあり、仏壇に手を当てる時には必ず「支えになれるように」と伝えていました。

税理士はこの時期確定申告の対応で繁忙期なのですが(笑)、今日は仕事の成果を超えるような有意義な時間にしたいです。

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森田 健一郎 氏(以下、森田):
私は今、創業50年の洋蘭農家の2代目をしています。ただ花を育てているだけでなく、自社で切り花の通販等も行っています。

ずっとトップランナーとして走っていた親父のことは尊敬しています。しかし、会社を継いだ当初は理念すらなく、組織作りにおいては土台ができていませんでした。

そこからメンバーも倍以上の70名に増え、もう一度会社として、社長としての価値を考えたいと思った際に、やはり「理念」が必要だと思い、大野さんにお願いしました。

ー森田氏の理念ー

花の本質に表れた心で、感謝を贈る。

花の本質とはつまり、生命ゆえの多様性。
人から人への感謝もそれぞれ。
お客様の心を表す花を育てご提案することが、我々の使命です。
いつの日もその本質に向き合い、農家だから育める感謝を、

トップランナーの誇りを胸に届け続けます。

この理念は、経営理念であり、行動指針でもあり、さらに自身の使命でもあります。
まさに育てている胡蝶蘭のように、気高く美しい言葉でとても気に入っています。

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飯尾 彰悟 氏(以下、飯尾):
僕は、昨年立ち上げた会社の経営者であり、父の会社の事業の後継者であり、 知人の会社の役員も担っていたりと、何足ものわらじを履いています。

そんな自分のために大野さんが作ってくれた理念はこちら

ー飯尾氏の理念ー

みんなが、じぶんのだいじなものを
だいじにできるしゃかいとなりますように。

全部平仮名なんです(笑)しかも、普通理念って “◯◯な社会をつくる” みたいなのが一般的ですが、願望系なんですよね。

理念を見た時の感想として、僕としてはもっとカッコ良い表現をして欲しかったんですけど、そこが自分には丁度良いと思って、気に入っています。

普段こうして人前で話すこともほとんど無いですし、カッコつけてもしょうがないので、今日は等身大で話せたらなと思います。

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大野:
ご紹介頂きありがとうございます。3人とも、経営者であり、父親であり、イケメンであり、さらには長男という共通点があるんですよね。長男ってどちらかというと、人に頼るのが苦手な人が多いと思うのですが、そんな中なぜ、私と一緒に理念をつくろうと思ってくださったんですか?

森田:
たしかに理念は自身でつくるのが一般的ですし、私も最初は自分で考えていた一人だったんですよ。

とはいえ、何から始めれば良いかわからなかったので、本を2冊購入し、参考にしながら考えました。だけど、本に書いてある通りつくっものは全然響かないし、自分が響くようにつくったものは、スタッフには受けないと思ったんですよね。

そんな中、ストアカで大野さんを見つけ、直感でこの女性は優秀だと思ったんです。写真の撮り方、HPへの導線の仕方一つとっても、自分の見せ方が上手いなと…。ですので、この女性にお願いすれば間違いないと思い、申し込みしました。

池村:
私はとにかく軸となる言葉が欲しかったんです。
丁度事務所のHPを更新するタイミングで、伝えたい言葉はたくさんあるものの、点在している状態でして…。

自分の内面を見つめるのは自分では難しいと気付き、「客観的に掘り下げて貰える人」に見てもらいたいと思い、大野さんに依頼しました。決め手の8割は、大野さんの人を包み込むようなオーラで、残り2割はその後の会話でしたね。

大野:
ありがとうございます! たしか池村さんは、その時わずか2秒で「つくります!」と仰ってくださった気がします

一方で飯尾さんは、4ヶ月後と決断に時間がかかっていましたね。

飯尾:
はい。なぜなら実は自分、前職で理念を作る仕事をしていたんです(笑)

大野さんと初めて出会った説明会は、お付き合いとして参加してましたし、最初はお願いすることなんてないだろと思ってました。

ですが、そこから数ヶ月後、ある一言がきっかけで、依頼することになりました。今振り返るとただ自分で自分にすがっていたかっただけなんですよね。

大野:
自分のことって、自分では分からないからこそ人がいると思うんです。特に情報やデータが溢れている今の時代、“絞り込むこと自体難しいのでは?” と感じます。

また、私は理念の他にも、飯尾さんには肩書きも提案していて(これが一番感激されてましたよね)

ー飯尾氏の肩書きー

だいたいくちだけ

飯尾:
自分よりも年下の女性からこんなふざけた肩書き提案されたら普通怒りますよね(笑)

だけど大野さんが「これが自信作です」と笑顔で見せてくれた時、なぜだかホッとしたんです。こう見えても昔から生徒会長やっていたり、いわゆる “優秀路線” を歩んできた方なんですよ。

だけど自分ではそんな優秀だなんて微塵も思ってなくて、勉強をしてきたのも、常に自信がなかったからなのかもしれません。

ですが、どんどん頭に知識が入ってくると、自分の思っていることが間違っているように感じてきてしまって、喋れば喋るほど不安になり、いつしか人の話を聞くことだけに特化するようになっていました。

そのような背景があったので、この肩書きは、“たとえ口だけでも良いんだな” と、認めてもらえた気がしたんですよね。

“だいたい”  ってついてるから、最後には何とかなる。だったら、間違ってても良いから、自分のアイデアは発信していこうと思えました。

大野:
経営理念となると “かっこいいことを言わないといけない” と思われがちですが、それよりも社長の燃料がどこにあるのかが、グッとくるかどうかの方が重要です。

飯尾さんは物凄くアイデアマンなんですよね。次々に新しいことを思いつくから、周りからは地に足ついてない系、ブレてると思われがち。そうしたことから、悲しんでしまう経営者も多い。そこを認めてあげないと、実現できるものもできない。

そういうタイプの人は、手段にとらわれない、「ビジョン型」として、理念の向かう方向性を広く取ってあげる(=抽象度を高くする)ことが大事なんです。

そうすれば、好きなことや、思いついたことを思いっきりできるようになりますし、結果面白い企業になる気がするんですよね。

その反対は職人系。ビジョン系と、職人系と2パターンに分かれます。

大野:
私のお客様のほとんどは、従業員100名以下の会社の社長さんです。理念というと、経営理念が一般的ですが、そのような会社だと、自分理念=経営理念というのが私の持論です。池村さんと一緒に考えたのは、まさに自分理念でしたね。

池村:
そうですね。なぜなら、ビジネスもプライベートも垣根がないような仕事のスタイルなので。両面に繋がるような、自分らしさが出るような理念が欲しかったんです。

そう思えたきっかけは、自分の子供でした。うちには2人の息子がいるのですが、親として「どのような子供に育って欲しいか?」というような、“軸” を持って教育した方が、結果子供の成長に繋がる。

それと同じように、仕事も核となるものを持って過ごす方が大事だと気付いたんです。

大野:
まさにそうですね。

基本私はその人が一番リラックスできる場所に伺い、ヒアリングを行うのですが、池村さんの場合はおうちにお邪魔しての理念づくりで、ちょうどその際にお子さんも来てくれましたね。

池村:
そうでしたね。事務所だとどうしても仕事感が抜けなかったので(笑) うちには屋上があるのですが、そこでリラックスして話すことで、ありがたいことに内面をさらけ出せました。

大野:
理念をつくっている時って、どのような時間でしたか?

森田:
楽しかったです。大野さんはわざわざ東京から埼玉の自宅兼職場に来てくださったのですが、初対面なのに、何より大野さんの質問力が凄いなと感激しました。

うちの花屋は、一気通貫でやっていたりと、分かりずらい事業ではあるのですが、全然業界のこと知らないはずなのに、的確な質問をして下さって…

それを答えるだけでどんどんあらわになり、もやもやしていたものが削ぎ落とされ、まるで裸になる感覚でしたね(笑)

それから、頷くタイミング、呼吸、心地よいからついつい話したくなる。そんな相手の話を聞く姿勢もずば抜けているように感じました。

その中で、「多様性」「本質」「感謝」という3つのキーワードを発見してもらいました。まさにさらけ出すというの言葉がぴったりの体験でしたね。

大野:
他人だからこそさらけ出せることもありますもんね。

池村さんも会話の中で「支え」の他に大事にされているのが、「最期」だと発見できたのは、私の中でも嬉しかったです。(ポツリと呟かれた「あの親父の姿が限りなくかっこよかったんですよねー」の一言、が今でも印象深く残っていて、そこからこれだなと確信しました)

池村:
はい。税理士の仕事自体、決算や申告など、その企業や人の最後に携わる機会が多いので。

それが精算はもちろん、たとえ解散だとしても、最後に繋がる何かあった際の最後にハンコを押すのが役割。また、祖父が作った会社が何百億の負債を抱えて倒産してしまった際も、最後まで尽くしていた姿を見ていました。

そうした過去があったので、まさに点と点が線で繋げることができた、発見でした。

大野:
理念づくりを通して一番良かったことはなんでしょうか?

飯尾:
自分の場合は幼稚な理念ではあるのですが、それでもちゃんと共感してくれる人が仲間となり、それ以外は良い意味で自然とはじかれていく。それが良いのではと思います。

しかも、共感してくれる人はほとんど女性なので、僕の願いが叶っているんじゃないですかね(笑)

森田:
それでいうと、自分も同じように、理念ができたことにより、「こういうことをやってる人を評価する!」という基準が明確になったのは良かったことの一つですね。

基本あまり人と争うことが好きではないので、従業員が嫌な顔したり、いがみ合いが起きるたびに、自分が代わりにその仕事をしたり、その度に一人ずつ個別に面談をしていたりしたんですよ。

ですがそれって今考えると、良い人ではありますが、社長としての役割ではないんですよね。その時は、正直疲れている自分がいました。

そんな中、うちでは「多様性、本質、感謝を大事にする」と決めたことで、「それが出来ないならうちでは働けないね」と、素直に言うこともできるようになりました。

池村:
私もどちらかというと、社員に対して胸の内を明かさなかったのですが、理念を通し自分の想いを公開できました。すると、社員も本音で話してくれるようになって、嬉しかったですね。

また、異業種の方へプレゼンする際も、理念を混ぜ込むことで、軸や想いが伝わりやすくなりました。

大野:
そうおっしゃっていただくの嬉しいです。

それでは最後の質問です。

みなさんにとって、つまるところ理念づくりとは何でしょうか?

池村:
過去から現れた、“羅針盤のような存在” ですかね。普段自分にも相手にも甘いタイプなのですが、今回の理念づくりにおいては、大野さんに訂正をお願いしたんです。それだけかける想いが強かったんでしょうね。そして今まで以上に軸が明確になった分、選択に迷いがなくなりました。

森田:
実は、私も訂正をお願いしたいと思っていた一人なんです。ほとんど良かったのですが、一ヶ所気になる部分がありまして…。ですが、それでも大野さんが「この言葉以外に無いです」とはっきり仰ったんですよね。そしたらそこの違和感こそが、鍵であり、向き合わなければならない課題だったのです。

まさに理念づくりは、“人生の価値観を深く掘り下げる機会” だと思います。

飯尾:
(どうしよう…考えてなかった(笑))

“世界への愛の表現” ですかね(照)。それが僕の課題でもあるんですけどね。

今回つくったのは、理念というよりも、自分が思っていることを表した言葉なのですが、これができたことにより、多くの仲間を作る必要性を感じました。結局は一人では、どうにもならない。そうしたことに気づけたのも良かったですね。

また、あんまり外に出す機会はありませんでしたが、小さい頃から純粋に、そうした幸せな世の中になって欲しいなと思っていたんです。それを自身の言葉で表現すると照れ臭いですが、理念が代わりに伝えてくれるというのも、醍醐味の一つではないかなと思います。

大野:
大体皆さん理念づくりは楽しいと仰ってくださるのですが、考えてみたら楽しいに決まっているんですよね。

理念をつくるのは、実現したい “何か” があるから。その “何か” の気持ちの根底にはワクワクがあるので、理念づくり=ワクワク というのは間違いありません。

普段は3時間半ほどヒアリングをして、内容平均25文字程度の言葉で理念を表現しますが、そんな中私が気をつけているのは、私自身の価値観だけでジャッチ(判断)しないということ。

そのためにも常にフラットでいることを心がけ、“どういうことを考えているんだろう? ” と、なるべくその人の気持ちに寄り添うようにしています。

会社としての価値、自分の価値って、分かってそうで難しいもの。

原動力を見せずにいるのはそれこそもったいないですので、ぜひこれからも3人のような挑戦者のみなさまには、自分らしく活動してもらいたいものですね!

ライター:Terashige Saori

ーお知らせー

▼第4回理念night
4/25 19:00〜開始
https://www.facebook.com/events/1192148930949333/

▼軸が定まり人が集まる理念のつくり方セミナー
https://goo.gl/Kf496e

ABOUTこの記事をかいた人

「挑戦者の翻訳者」として、挑戦者のあふれる想いを、理念や社名、商品名、キャッチコピーなどの端的に意義が伝わる言葉に翻訳。言葉で軸を定めるプロとして活動しています。